東京インターナショナルバーショー2026 レポート
- 中島 祐哉

- 2 日前
- 読了時間: 5分

まだ知らぬ酒、カクテル、そしてバーテンダーとの出会い。
バー業界・バーファンの熱量を全身で体感できる大人気イベント「東京インターナショナルバーショー2026」が今年も5月9日-10日、東京ドームプリズムホールにて開催された。
今年のテーマは”Smash the World(世界を打ち砕く)”。ここ東京から、和酒のトレンドも取り入れたカクテルとバームードの最前線を発信した各展示のうち、特に印象的であったブースをレポートしていく。
過去開催時のレポート記事は以下よりご覧ください。
カクテル=洋酒のイメージはもはや古き固定観念か。今年圧倒的な人気を誇ったのが本格焼酎を主要プロダクトに置く三和酒類のブース。昨秋のカクテルコンペティションの話題が記憶に新しい「iichiko彩天(いいちこ さいてん)」はこの二日間で国内外より多数のバーテンダーをゲストに招く。


もう一つの代表作、麹スピリッツの「TUMUGI(つむぎ)」は国内屈指の人気店Bar Benfiddichの鹿山博康氏をゲストに招いた。この日バーショーに来たからには彼のオリジナルカクテルを飲まずしては帰れないと長蛇の列を作る。
「麹 watermelon summer」は圧倒的なスイカの果汁感とTSUMUGIの柑橘由来の酸味が初夏の海に連れて行ってくれるような、レポートを書く今もなお忘れられない味わいの一杯であった。


中目黒に蒸留酒セレクトショップ兼バーを構えるアンドスピリッツは、今年1月に恵比寿の新店舗「BRAND NEW NIGHT &SPIRITS」をオープン、さらに4月よりプレミアムライウイスキー「WhistlePig(ホイッスルピッグ)」の正規輸入代理店としての扱いをスタートするという、まさに破竹の勢いで本年のバーショーへ出店。
3種のピグボール(WhistlePigのハイボール)でそのライウイスキーの奥深さを訴求するほか、同店の代名詞的存在であるロンドンのWhitly Neill Gin(ウィットリーニール ジン)からはクインスジンを用いたフルーティーなオリジナルカクテルを提供した。


バーショーにてアパレルグッズの販売を行うなど、毎年幅広いアプローチを行なっているニッカウヰスキーが今年展開したのはなんとコーヒー。「NIKKA BARREL AGED COFFEE」と名付けられた本作はコーヒー豆を樽熟成することでピート香やシェリーの甘みを表現することに成功したという。この日は先行提供にて、6月より余市、宮城峡それぞれの蒸留所にて販売開始されている。早ければ年内にも一般展開される可能性もあるとのことで、今後の動向に注目だ。


合わせて、ウイスキーカクテルフリークの筆者は竹鶴ピュアモルトにアマレットのバレルドエイジドコーヒーを加えた「竹鶴ゴッドファーザー」に舌鼓。
バーで頼むにはあまりにも贅沢な組み合わせを気軽に、寧ろフリーフローだからこそ飲まねば勿体無いとオーダーできてしまうのもバーショーの魅力だ。

SILENT POOL GIN(サイレントプールジン)のゲストバーテンダーはやはりこの人。大手町フォーシーズンズホテルのVIRTUより小川杏香氏は、ジントニックの仕上げにアロマガーニッシュを3種から来場者一人ひとりに尋ねながら作る丁寧なカクテルサーブで来場者を魅了した。


筆者が毎年楽しみにしているフォアローゼズブースは今年も5種の銘柄より試飲提供。
スタンダードとブラックのソーダ割をブラインドで飲み比べしている来場者の隣でプラチナのストレートをオーダーしてしまい、しばらくプラチナの試飲希望が続出したのはご愛嬌。自分の大好きなブランドがどのようにバーファンに認知されているのかを改めて知るのも面白い。


少し趣向を変えてバーアイテムを手がけるメーカーブースへ。
今年注目を集めていたのが、抹茶を全自動で挽くマシンCUZEN MATCHA(空禅抹茶)。提供時間と手間の制約があるバーのカクテルメニューにおいて、抹茶はその人気の高さに対して導入が難しいカテゴリだ。本機はエスプレッソマシン以上に手軽な工程で、挽きたての抹茶ドリンクを用意することができる。
香りの良さがジンなどホワイトスピリッツと好相性であり、今後バーやカフェで抹茶カクテルの人気が加速していきそうだ。

最後ご紹介するのはお馴染みのMarshallアンプ…ではなく冷蔵庫。アンプをジャケットにデザインした「ROCK ‘N’ ROLL CRAFT BEER」や「Marshall London Dry Gin」は音楽ファンにはたまらない人気商品となっているが、この日展示されていた冷蔵庫はサイズ感も相まってどう見てもアンプそのもの。庫内ではたっぷりのビールが冷やされており、思わぬベクトルからMarshallグッズへの熱量を一気に高められたファンが続出していた。


お目当てのバーテンダーを目掛けて計画的にまわるもよし、好きなブランドや気になっていた銘柄を覗きながら一日のんびり過ごすもよしと自由度高く楽しめるのがバーショーの懐の深さであり、意図せずとも新たな出会いに驚く新鮮さも感じられた今年の二日間。
お酒というキーワードに限らずともバーの楽しさに触れられる本イベント、来年度もぜひ会場にて味わってほしい。


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