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  • 執筆者の写真中島 祐哉

宝物の部屋/BOYLSTON

当記事は2020年4月に作成されたものです。

ボイルストンは2022年10月、下北沢へ移転しました。新店舗の詳細はバー検索ページをご参照ください。

 

渋谷駅前の小さなビルで毎晩開かれるアメリカン・ホームパーティー。見飽きることのないアメリカン雑貨に囲まれながら至高のバーボンを楽しもう。



お店のドアを開けると聞こえてくる軽やかなアメリカンポップス。ウエスタン風のベストを装ったスタッフが笑顔で迎え入れてくれ、気分は西部劇の主人公さながらだ。 目の前に広がるのは数多のビンテージ雑貨に彩られたオールドスタイルのアメリカンパブ。

重厚さとポップさが絶妙なバランスでミクスチャーされた景色に、一目で惚れ込んでしまう。



子どものように目をキラキラと輝かせ店内を眺めていると、スタッフが奥の席へ通してくれた。


入口近くの席はカウンターになっており、開店して間もない時間にも関わらず、すでに常連さんがハウスボトルに手をかけていた。カウンター席にも憧れたが、この美しい店内を見渡せる奥の席は特等席かもしれない。

店内はどの角度から見ても絵になる
 

ここボイルストンは40年以上も渋谷に構えてきた老舗のバーだ。

看板のドリンクは、初代オーナーがシアトル在学中に通い詰めたお店にちなんでアメリカンバーボン。お店のあった「Boylston Ave.(ボイルストン通り)」が屋号の由来となっている。



筆者は無類のビール好きだが、お店に敬意を表しここはバーボンで乾杯したい。

バーボンに詳しくない旨を伝えると、種類から割り方の特徴まで事細かに説明してくれた。この親切さも往年のファンの心を掴んできた要因に違いない。 お薦めのKnob Creek(ノブ・クリーク)のハイボールをオーダーした。ジムビームも手掛けるメーカーの逸品だ。

チャームのミックスナッツが届けられ、テーブルに飾られたプリザーブドフラワーを眺めながら乾杯する。


氷からとことんこだわっているというボイルストンのドリンク。

いつも飲んでいるハイボールと比べ、香りの圧倒的な違いに驚かされる。バーボンの香りを強く残した深い味わいだ。


旨さだけに留まらず、ハイボール観を変えてしまうような一杯に感激を覚えた。

店奥からの景色とKnob Creekのハイボール
 

フードが充実しているのも嬉しいポイント。唐揚げ好きの筆者はサザンフライドチキンをオーダー。


こんな贅沢なハイカラがあるだろうか…などと考えているとお値段の割にボリュームたっぷりのフライドチキンが到着。これは腹を空かせた夕暮れ時から通ってしまうのも納得。


ドリンクやフードを届けるたびに一言くれるのがボイルストン流のホームパーティー。

「ボリュームたっぷりだけど、美味しくてペロッと行けちゃうから。ケチャップにカレー粉まぶしてみたんだけど、フォークの背中でつけながら食べてみてね」と、スタッフもお気に入りのメニューであることが伝わってくる。

コスパ抜群のサザンフライドチキン。ポップなお皿も楽しい

ジューシーなフライドチキンに、なるほど、カレー風味が加わることで一気にアメリカンスタイルとなり思わず笑みがこぼれる。最高にうまい。


アメリカンハイカラ、ぜひお試しあれ。


 

二杯目は憧れのカクテル、ワイルドターキーのオールドファッションドにした。

角砂糖2個を溶かしながらレモンとライムを添えたシンプルなカクテル。オールドファッションドというのは飲み方も自由だそうだ。


「例え悪いけど、ラーメン屋で味変(あじへん)とかするあの感じですよ」と分かりやすい一言を添えてくれるスタッフに、ほろ酔いの筆者はすっかり憧れながら本記事の筆も進む。

美しい見た目に本格的な味わいは老舗ならではだ

一口目はやはりバーボンらしい力強さ。柑橘を沈めると、その香りがアクセントとなってバーボンの強さを幾分か柔らかくしてくれる。少しずつ砂糖が溶け出して甘味を増していくのも楽しさの一つだ。まさにバーボンの味変。



マドラーを人差し指で押さえながら飲む自分の姿に、少しカッコつけたくなってしまうかもしれない。


 

時折、聞きなれたオールディーズが流れ、店内を見渡せば、家にも飾りたくなるようなビンテージアイテムにあふれている。マスターに尋ねたところアイテムのほとんどが初代オーナーがアメリカで買い付けてきたアイテムたち。現マスターが受け継いで十数年経つが、ほとんど当時の姿のままだという。

華やかに飾られたプリザーブドフラワー
積み上げられた酒瓶は宝石のよう
マニアにはたまらないレア物のバーボン

ポップな雑貨と対照的に、オーセンティックなテーブルやチェアが飾り気なく置かれているのが空間の贅沢さを物語っている。良いものは年月経ても変わらず、座り心地の良さに何時間でも居座ってしまいたくなる。

思わず触れたくなるビンテージデスク&チェア
 

初代オーナーが通い詰めた現地のお店のように、このお店も長年のファンが大勢いるようだ。 筆者がこの世界観に惚れ込んだ事を伝えると、またいつでも来てくださいと嬉しい一言。マスターがアットホームさを大切にする理由は、客と店員の何気ない会話こそが今の世に必要だとの思いから来ているという。

お薦めの入店時刻は開店直後。お店の世界観を独り占めした後、19時半頃からアメリカンパブらしい賑やかさを楽しんではいかがだろうか。

進化し続ける街、渋谷。その進化を見守り続けてきたオールドファッションドなアメリカンパブは、そのアットホームさに惚れ込んだバー好きたちの笑い声に溢れている。

 

Boylston(ボイルストン)  東京都渋谷区渋谷1-15-22 上村ビル 2F


アクセス  JR渋谷駅 徒歩4分 

営業時間  月~土 15:00~24:00(FOOD L.O. 23:00) 定休日  日曜日(日月連休の場合は月曜も定休)


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